目的・特色で選ぶ

ボーディングスクール

p01

ボーディングスクールは「寄宿舎を持つ学校」と考えてください。

ボーディングスクールの原形はイギリスのイートン校やハーロー校のようなパブリックスクールで、『ハリーポッター』の舞台となったような学校だとイメージしていただくと、わかりやすいでしょう。

辞書によっては「ボーディングスクール」を「全寮制の学校」と定義しているためか、多くの人は生徒全員が寮生として学校の寮で寝泊りを共にしていると考えられているようですが、実際にはイギリスのボーディングスクールでも半数、もしくはそれ以上の生徒は自宅から通学しているというケースが多いのです。従って、ここではボーディングスクールは「寄宿舎を持つ学校」と考えてください。

イギリス高校留学の場合は、原則としてすべて私立ボーディングスクールになります。

公立高校には通常寮がないので、アメリカ高校留学、カナダ高校留学、アイルランド高校留学、オーストラリア高校留学、スイス高校留学、オーストリア高校留学でボーディングスクールを希望する場合は、私立校になりますが、ニュージーランド高校留学では、公立のボーディングスクールへ留学することも可能です。

ボーディングスクール留学のメリット

ボーディングスクールは生徒や一部の教師たち(寮長先生など)と寝起きを共にしますので、通学制の学校と比べより密度の濃い人間関係を築くことができます。気心の知れた寮生仲間たちの中から、青春の一時代を共有した終生の友を見つけることも出来るかもしれませんし、心の師と呼ぶに相応しい尊敬できる教師と出会えるかもしれません。そして、三度の食事や自由時間までも一緒に過ごすのですから、欧米流のマナーやエチケットも自然に身についてくるでしょう。また、寮生は許可なく敷地から出ることはできませんし、逆に一部学校出入り業者を除いて外部の人間が勝手に入ってくることはありませんので、大変安全であるというのも魅力の一つです。それから同世代の人たちと寝室を含めほとんどすべての生活を共にしますので、英語を四六時中耳にしますし、また自分からも話さなければならないので、格段に英語力が付いたという留学生の声を多く聞きます。

さらに、これは生徒と保護者で意見が分かれるところかもしれませんが、ボーディングスクールでは、夕方寮に戻ってからもすべてが自由時間ではなく、監視が付いた学習時間というものが設定されていたり、年齢によって消灯時間が決めらたりなどしているので、規則正しい生活が送れるうえ、授業の遅れも早く取り戻せるという面が魅力です。その反面で窮屈なこともあるでしょう。詳しくは「ボーディングスクールの注意点」をお読みください。

ボーディングスクールの典型的な一日のスケジュール例
ボーディングスクールの典型的な一日のスケジュール例
07:45 起床
休日は何時まで寝ていても大丈夫です。
08:00 朝食普段は食堂で食べますが、部屋で食べることも可能です。
08:30 登校出席をとって、ホームルームを行います。
08:40 集会その週のイベントや、連絡事項などが主に伝えられます。
08:50 午前中の授業
12:30 昼休みこの時間にクラブ活動がある場合もあります。
14:10 午後の授業曜日によって授業数が異なります。
放課後
主にクラブ活動の時間。活動がないときは、寮に帰ったり、町に遊びに行ったり、学校のジムを使ったりする事もできます。
18:00 夕食
19:00 勉強時間自習が中心ですが、勉強を教えてもらうことも出来ます。
20:30 自由時間友達とビリヤードをしたりテレビを見たりしてのんびり過ごします。
23:00 就寝
ボーディングスクールの注意点

良いことずくめのように見えるボーディングスクールですが、デメリットとまではいいませんが、注意をしておかないといけない点がいくつかあります。

(1)プライバシーがなくなる

上級生になると個室を選択できるという学校もありますが、ほとんどの学校では二人、三人あるいは、年齢によっては四、五人と同じ部屋で寝起きを共にするので、完全なプライバシーを持つことは難しくなります。このためにちょっとしたトラブルに巻き込まれたり、あるいはトラブルを引き起こしたりというケースもなくはありません。

さらに、海外の生徒はかなりパワフルですので、寮内は皆さんが想像する以上に騒々しいと感じるでしょう。静かな環境で勉強をしたい、と思うときにこの騒々しさは苦痛に感じることがあるかもしれません。(現地の生徒たちもいつでもどこでも騒々しいわけではありません。例えば図書館など静粛にしなければならないところでは、大変静かです)

(2)英語力がないと孤立する恐れがある


教師ならば、英語力がない留学生に対して、それなりの配慮をして助けの手を差し伸べてくれますが、現地の生徒にそれを期待することはできません。中には親切な生徒もいるかもしれませんが、大多数は自分のことで精一杯ですから、留学生の面倒まで積極的に見てくれるということを多く期待することは出来ません。したがって日常英会話は最低でもできないと、周囲がわざと無視をするわけでなくても、いや、かなり周囲が気を配ってくれていたとしても、寮内で孤独感を強く感じることがあるかもしれません。

このため、多くのボーディングスクールでは、入学する前に語学学校などで英語の基礎力をしっかり身につけることを留学生に求めています。レベルの高いボーディングスクールであればあるほどこの傾向は強くなり、かなり高度な英語力がないと入学を許可してくれないという学校もあります。

(3)学費が高額

ボーディングスクールはほとんどの学校が広々とした敷地で施設設備も大変よく整ってい、教師一人当たりの生徒数が格段に少ないなど理想的な教育環境を提供するためか、学費はどうしてもかなり高額になります。例外としては、ニュージーランドの公立校で寮設備を持つ学校か、アイルランドの郊外にあるボーディングスクールです。それ以外の学校は、学費は安いところで年間300万円、高いところになりますと600万円を超えるところもあります。

ページの先頭へ