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12月23日は何があった日ですか?
本日12月23日が天皇陛下のお誕生日であることは、日本国民ならだれでも知っていることでしょうけれど、61年前の昭和23年12月23日に極東国際軍事裁判でA級戦犯と宣告された東條英機ら7人が処刑されたということを知っている人は少ないのではないでしょうか。極東国際軍事裁判は、戦争に勝った連合国側が行った勝者の裁きであるとして、その正当性を疑う意見はよく耳にするところでありますが、その正当性についてはこれからの議論の進展を俟つこととしたいと思います。ただ、戦後日本のとても重要な歴史の事実をきちんと記憶しておくことは、国際社会と向き合う上で必要なことではないかと考え、あえて此処で紹介を致しました。ついでながら、その辺の歴史についてもう少し詳しく紹介すると、東條英機らに起訴状が伝達されたのは昭和21年4月29日、なんと昭和天皇の誕生日だったのですが、その極東国際軍事裁判が開廷した日は、昭和21年5月3日。つまりアメリカ人が起草した新憲法が施行された「憲法記念日」だったのです。4月29日、5月3日、12月23日は昭和から今日の日本においてとても大切な日ですが、それらがことごとく、戦後の日本の方向性を決めるアメリカ進駐軍の意向と関連付けられてきたことを知っている日本人はあまりいないのではないでしょうか。
今、日本はアメリカと「普天間基地」の問題を巡って意見の食い違いを生じ始めています。その沖縄の返還交渉に関して、これまでずっと自民党政府が否定して続けてきた密約の存在を証明する核密約文書がなんと佐藤元総理大臣の邸から発見されたと、本日12月23日の読売新聞朝刊の一面で報じられています。こうしたことが、すべて偶然で起こったのか、あるいはその裏に何らかの意図があるのか、まずは事実関係をしっかりと把握したうえで論じ合うことができないと、これからは国際社会では生き残っていけないような気がします。