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2016年03月30日

21世紀の情報化社会に相応しい学校教育とは?

先日オーストラリアの私立学校十数校が参加した教育フォーラムを見学に行きましたが、そこで各校が共通して取り上げていたのは Holistic Education というあまり耳慣れない言葉でした。Holistic とは、「全体的な」とか「総体的な」という意味ですから、おそらく「全人教育」という意味なのかとも思いましたが、ここで提唱されているホリスティック・エデュケーションとはもう一歩進んで、「教師と生徒間の双方向コミュニケーションに基づくクリエイティブな教育活動」でした。

日本のほとんどの学校では、いまだに教壇に立つ教師が教科書の説明をしたり、板書したり、プリントを配布したりする一方、生徒はただ黙って教師の話を聞き、時折機械的にノートを取る、という教師から生徒への情報の一方的な受け渡しが行われています。オーストラリアでもかつてはそうだったそうですが、十数年前から授業のやり方が急速に変わって現在のような形になったのだそうです。

ではどうして十数年前にそのような劇的な変化が始まったのかと申しますと、ちょうどその頃から、パソコンやインターネットが世界の至る所で広まりはじめ、産業界や社会全体が劇的に変化をし始めたのですが、その時代のニーズに応じるために教育の在り方も変わらざるを得なかったということでした。そもそも教育とは、社会にとって有為な人材を育成するためにあるわけですから、社会が変わればそれに応じて教育も変わるのが当然ですし、そうしなければ社会に役立つ人間を育てることはできません。

では今の情報化社会で必要とされる人材とはどのような能力を持った人かと考えると、膨大な量の情報から如何に早く必要で正確な情報を集め、それらを上手に応用したり、時には更に便利で効率よいものを新たに生み出す能力を持った人が必要とされているということがわかります。つまり、十数年前から社会全体はそのようなものになりつつあったわけです。そう考えると、従来の教師が上から目線で一方的に生徒に知識を教え込む教育と、教師と生徒が双方向の情報のやり取りをすることを通じてともに刺激し合って新しいものを生む出そうとする教育とどちらが必要なるかはおのずから明らかになってきます。

そうした視点から日本の学校教育を見てみますと、明らかに世界の先進の教育から遅れていると思わざるを得ません。この遅れがこれからの日本社会の形成にとって致命傷にならないことを祈るしかありませんし、きっといずれ変わらざるを得なくなると思いますが、今、小中学校や高校校へ通っている人たちで、グローバルな世界の潮流に乗って行けるだけの教育を受けたいと考える人にとっては、それでは遅すぎます。10代という人生の旬の時期を無為に過ごしてしまうことになりかねません。

そうならないためには、日本から海外へ目を向けて、既にホリスティック・エデュケーションを実践している学校へ留学するというのも魅力的な選択肢のように思えますが、いかがでしょうか。

 

 

 

 

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