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2016年10月04日

留学先によって異なるESL(英語が母国語でない留学生向けの英語)

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ごく一般的な日本人高校生のように英語を母国語としない留学生が、英語で行われる現地の学校の授業についていくのは簡単ではありません。しかし、近年では留学生を積極的に受け入れている多くの学校ではESLまたはESOLという留学生だけを対象にした英語の補習授業を特別に提供するようになりましたので、昔と比べますと留学する前に高度な英語力を身につけてなくても、無理なく授業について行ける環境が整ってきています。特に、高校留学ではESLの必要性が学校や教育員会、教育省によく理解されていますので、高校留学を志すご本人や保護者の方々には心強い事と思います。しかし、一口にESLといいましても、その方法やシステムは留学する国や学校によってまちまちであることはあまり良く知られていません。そこで今回は、さまざまESLの例をご案内します。

 

オーストラリア公立高校の例

オーストラリアのクイーンズランド州やニューサウスウェールズ州の公立学校へ留学する場合、英検の準2級レベルの英語力があれば直接本科へ入学することができますが、英語力が不足している場合は、IECあるいはHSPなどと呼ばれる学校内に設置された部門で、ESL を中心とした授業を一定期間集中して受けることになります。ESLやHSP の授業は留学生だけが対象となりますから、この期間はネイティブの生徒たちと一緒に授業を受けることはありません。期間はその人の英語力や学年などによっても異なりますが、日本人留学生の場合2学期間(20週間程度)が一般的です。授業は留学生だけですが、放課後や昼休みなどは学校内のネイティブの生徒たちと交流をする機会はあります。

 

カナダの公立高校の例

カナダのブリティシュ・コロンビア州やオンタリオ州の公立学校へ留学する場合、留学生は時間割の一つとしてESL を選択します。セメスター制の学校では通常4科目選択するので、ESL 以外の他の3科目はネイティブの生徒たちと一緒のクラスで勉強します。同じシステムのように見えますが、ブリティシュ・コロンビア州のESLは、英語力の高い生徒と低い生徒が同じクラスで学習しているのに対して、オンタリオ州のESLは、英語力によって5つのレベルに分けられその基準が各校共通であるなど、よりシステマティックに運営されています。

 

ニュージーランドの公立高校の例

ニュージーランドの公立校へ留学する場合、厳密には学校によって実施されるESL時間数は異なるのですが、留学生は校内に設置されたInternational Department に所属し、そこで英語力が一定のレベルに達するまでESLを集中的に受け、英語力が向上するにつれてすこしずつESLの時間数を減らしてその代わりに本科の授業をネイティブの生徒たちと一緒に受けるようにするという方式を取る学校が多いようです。簡単に言いますと、オーストラリア方式とカナダ方式の中間にあるのがニュージーランド方式です。

 

その他の例

オーストラリアのタスマニア州の公立高校は留学生が出来るだけ早くネイティブの生徒たちの中に溶け込めるようにという狙いで、カナダのブリティッシュ・コロンビア州の方式に近く、ESL以外は最初から本科の授業をネイティブの生徒たちと一緒に受けるようにするという方式です。また、カナダのノバスコシア州の公立高校の中には、ESLが昼休みや放課後など授業時間とは別に実施されるケースもあります。

 

ざっと大まかに例を挙げましたが、同じESLでも実施されている内容やスタイルはまちまちですので、自分にはどのタイプが向いているかということもよく吟味して留学先を選ぶとよいでしょう。

 

 

 

 

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