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2017年09月12日

イギリスは私立校が断然優位

イギリスの大学は日本やアメリカの大学と異なり、ケンブリッジ大学やオックスフォード大学など名の知れたほとんどの大学は国立なのですが、小学校、中学・高校(イギリスでは日本のような中学校と高校の区別はありません)の段階では、たくさんの私立校があります。そして、16歳のイギリス人の18%は私立校へ通っているそうですが、進学率を比較した場合、公立校と私立校では断然違いがあります。

少し古い統計になりますが、2014年度にケンブリッジ大学へ合格した人の37.8%、オックスフォード大学へ合格した人の43.7%が私立校の出身者だったそうです。つまり私立校の方が倍以上この両大学へ進学できるチャンスがあるということです。

その理由として考えられる事はいくつかあります。例えば教員一人当たりの生徒数が私立校と公立校では大きな開きがあるのです。(当然私立校の方が圧倒的に人数が少なく、 A レベルという高校の段階では、科目によっては数人というケースもあります)つまり少人数クラスが徹底しているということですが、当然教師の目が隅々にまで行き届き、細やかなケアが期待できます。

それ以外の要因としては、選択できる科目の内容や数の違いが挙げられます。日本の高校と異なりイギリスの高校(厳密に言うと A レベルというコースが高校に該当)では、必修科目はなくすべてが選択科目なのですが、私立校では選択科目がたくさん用意されていて、その中から生徒は自分の得意な分野や入試に有利な科目を幅広い選択肢の中から自由に選択することが出来るのに対して、緊縮財政の影響をもろに受ける公立校ではコンピュータサイエンスや経済、エンジニアリングなどごくごく一般的な科目に限定されるため、どうしても生徒が集中して競争率が高くなる科目を選択しなくてはならなくなります。それをしり目に私立校の生徒たちは、例えば音楽や古典あるいは語学など選択する人が少ない科目、つまり競争率の低い科目を悠々と選択し、それを大学の専攻コースにつなげて行けるので、ケンブリッジ大学やオックスフォード大学のような超難関大学にも合格しやすくなるのだそうです。

こうした状況はイギリス国内では教育格差ではないかと、一部に批判する向きもありますが、現実問題としてケンブリッジ大学やオックスフォード大学を頂点とするいわゆるラッセルグループ24大学に入学することがその後に人生設計には大きな意味を持つので、経済力のある親たちは多少の無理をしてでも、学費の格段に高い私立寄宿学校(ボーディングスクール)へ子弟を入学させようとするのです。

確かにイギリスの私立校(その大半が学生寮を持つボーディングスクール)の学費と寮費は決して安くはありませんが、設備や教育環境だけでなく、A レベルの合格率や名門大学への進学率においても圧倒的に優れているのです。加えて学生寮という教師や他の生徒たちと寝食を共にする中で教育を受けることによって、伝統的な価値観やマナー、愛校精神などをしっかり身に付けられるというのも、公立校にはない私立校の大きな魅力といえるでしょう。

 

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