高校留学の基礎知識

留学するなら高校生の間がいい?その理由とは

はじめに

人生にはいくつかのターニングポイントとなる出来事がありますが、留学はその中でも大きなポイントになるイベントでしょう。とは言うものの、留学に憧れてはいてもどのようにしてその夢を実現していけばいいのかわからない人も少なくありません。そこで留学について知っておいたほうが良い基本的な情報をご紹介します。

留学とは

一口に留学といっても、その期間や、留学中の生活は様々です。留学には1年あるいは卒業まで留学する長期留学と2週間から1ヵ月程度の短期留学という一見すると同じような留学でも明確に異なる2種類のタイプがあります。そこで、2つの違いを比較して、自分に合った留学のスタイルを模索しましょう。

【長期留学と短期留学の違い】

長期留学とは、個人が自ら学校や滞在先の費用を負担して留学するスタイルのことです。自分でいろいろと決めることが出来るのが長期留学の大きなポイントで、目的や好み等自分ならではの様々な要素を考慮して、留学先や通いたい学校などを自由に選択することが可能です。もちろん、どのくらいの期間留学したいのかに応じて臨機応変に滞在期間も決めていくことができるでしょう。さらに、留学には英語力がどうしても求められるものですが、長期留学の場合は英語力に応じて現地での語学スクールに通うこともできます。ですから、日本にいる間に語学力が思うように伸びなかった場合でも現地で学習する機会も設けることができるのです。

長期での留学の大まかな費用の目安としては、一番安い価格帯でも1年間で200万円は見越しておいた方が良いでしょう。行先の生活にかかる物価の水準や、滞在する場所の宿泊料金、学校の授業料など様々な要素が関係してくるため、場合によっては年間1000万円ほどもかかることもあります。もしも費用面で折り合いがつくなら、海外の学校のカリキュラムにこだわって留学先の学校を決めることもできますし、滞在する都市に関しても自分の意向を通すことができます。より目的が明確な人ほどこうした長期留学の機会は十分に生かせるのかもしれません。

短期留学というのは、年間を通してというよりは、夏休みや冬休みの時などを利用して海外の学校に通うことを指します。例えば、サマープログラムやクリスマスプログラムはかなり広く行われており、長期留学を検討している場合にはまずはこうした短期での留学経験を経ておくと、実際に留学した後の生活もイメージすることができ役立つことでしょう。
この他現地の学校へ2,3週間留学して現地の生徒と一緒に学校生活を送る短期体験留学もお試しとして良いと思います。

【長期留学と短期留学の違い】
英語が習得できる

英語はどの国においても多くの場合必要とされますし、勉強することができます。留学というとまずは英語を中心にした語学のことが頭に浮かぶことでしょう。多くの人は英語が話せるようになってから留学するわけではありません。もちろん、留学する前にある程度の英語力があることは大変望ましいことですが、留学してから英語を習得していく人も少なくはないのです。留学をして習得していく英語は、本来の語学の目的でもあるコミュニケーションに非常に特化して習得することができるでしょう。覚えれば覚えるほど周囲の人とのコミュニケーションが円滑になってくると、とてもやりがいを感じるものです。帰国子女というほどネイティブに近い英語力はマスターできないにしても、日常生活やビジネスに必要な英語力を身に着けることは全く不可能な話ではありません。使わなければいけない状況に自分を置いて、英語を使わざるをえないようにしておけば必然的に英語は上達していくことでしょう。

留学先での出会い

留学先での出会いが豊富なのも留学のメリットの一つです。現地の人々との交流もあれば、自分と同じように留学生として海外の生活をしている人との出会いもあるでしょう。異文化で育った人との出会いは自分の人生観も一変させてしまうこともあるほど影響力が強いことがあります。もしかすると、留学がなければその後の人生の展開は大きく異なるようになるほどその時の出会いが今後の方向性を左右するかもしれません。

異文化で広い見識を持てる

異文化との接触は、今までの自分の常識を根底から覆してしまうこともあります。しかし、こうしたカルチャーショックは人間としての幅を広げることになるでしょう。これまでの自分の常識は、あくまで自分が育った国や地域の常識であり、それを他の国で育った人たちに押しつけるようなことは到底無理でナンセンスなことだという意識が植えつけられると、独善的になったりすることなく互いを認め合う広い人間性が身に付きます。こうした経験は思っているよりも自分の人格に大きな影響を及ぼし、物事の見方や考え方を根底から変えてしまうこともあるでしょう。また、異文化と接することで、今まで自分が当たり前のように接してきた事柄の良さを再認識することもでき、自分自身のアイデンティティにも自信を持つことが可能になるでしょう。

自分で行動する態度が身につく

留学は自分で道を切り開いていかないと、日常生活すらままならないでしょう。言葉や文化の違う国で生活することは、決して簡単なことではないでしょう。しかも、多くの場合自分を親のように助けてくれる人はいません。そのようなアウェーな環境の中で自分を主張し、自分の目的を達成していくためには、やはり自分で考え切り開く能力がないと難しいでしょう。海外生活ならではのトラブルは何かとついて回るかもしれませんが、その都度解決し経験値を増している自分をふと振り返る時、得ているものの大きさに気付くことができるでしょう。

世界の動きの中の自分を感じることができる

日本で生活しているうちは、非常に治安も良く、経済的にも恵まれて、何の問題もなく暮らせることでしょう。ですから、海外のニュースを見ても、自分たちには関係のないTVの中の出来事のように見てしまうこともあるかもしれません。しかし、留学することによって、日本にはない治安の悪さや、日本での生活では考えないほど政治について考える機会や、宗教について考える機会も多くあるでしょう。そのような経験、出来事は自分の生活にも直接影響してくる問題なのだという意識を育てることになるでしょう。このような国際感覚は、社会人として活躍する上でも大切なことで、自分の可能性や思考の幅を広げてくれることでしょう。

自分自身を知ることができる

海外での生活は日本での生活では起こらないようなハプニングが起こりがちです。そうした事態に接すると海外がいやになったりすることもあるかもしれません。しかし、そうした中でも対処していく自分を客観的に見るときに、意外に対処する能力があることや危機管理能力に優れていることに気付くことができるかもしれません。そのようにして、自分の長所に気が付いていれば、そこを意識的に伸ばし、社会に出た時の武器とすることもできるでしょう。変化の何もない中で、そのように自分を知ることは簡単ではないかもしれませんが、留学のように常に刺激のある環境なら自分でも気が付かなかった自分の魅力に気付くことができるかもしれないのです。

留学を終えた時の達成感

留学は異文化との交流や、言語の壁、留学に関する様々な手続きなど事前に準備することがたくさんありますし、現地で直面する問題も少なくありません。だからこそ、留学を終えた時には大きな感動と、達成感を味わうことができることでしょう。達成することは決して簡単なことではないかもしれませんが、その後の人生の大きな自信にもなりますし、その後のあらゆる事における選択肢をさらに増やすことになるに違いありません。そのような貴重な経験ができるのは留学ならではの強みということができるでしょう。

【高校生の間にするべき理由】

留学をするために最適な時期があるとしたら、そのうちの一つは間違いなく高校時代です。もちろん、高校を卒業した後でも、高校生ではなくても留学を行うことは可能ですが、高校生のうちに留学しておくと、いろいろなメリットがあるのです。

高校生のうちに留学を経験しておくことのメリットの一つは、10代という感受性や柔軟性、将来性に富んだ時期に、海外での経験というかけがえのない財産を手に入れることができれば、その後の人生の選択肢も大きく広がることが期待でき、より一層自分の可能性を試したり、活かしたりする機会に恵まれる可能性があるからです。留学先で学ぶことができる知識だけでなく、人間的にも大きく成長できる機会をできれば逃したくはないでしょう。

高校生という子供と大人のちょうど中間という微妙な年代のころに、留学を通して感じる言葉の壁や文化の壁を自分で乗り越えていく経験は、大きな充実感とともに、今後の人生を、自信をもって歩んでいくための大きな糧となるに違いありません。また、海外の受け入れている学校も高校生という吸収力の優れた時期を充実した授業内容にするため、考え抜かれたカリキュラムを用意しているところも少なくありません。短期から1年、あるいはそれ以上の長期に及ぶ留学までニーズや都合に応じて柔軟に組むことも可能ですので、興味のある方は是非一度具体的に計画してみるとよいでしょう。費用的には決して安いとはいえず、また様々な事を手探りで進めていかなければならないようなこともあるかもしれませんが実現すれば本当に大きな財産となることでしょう。

ページの先頭へ